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有機化学

Synthesis of Sumanene and Related Buckybowls

新年明けましておめでとうございます、拙いblogではありますが今年もよろしくお願いします。
昨年は趣味に走りすぎたので、新年一発目の更新は久しぶりに有機化学の話題を取り上げようと思います。。



Synthesis of Sumanene and Related Buckybowls

Chemistry Letters, Vol.40 (2011), No.2, p.122
doi:10.1246/cl.2011.122
に掲載されたHighlight Reviewです。


ボウル状分子、スマネンとその誘導体合成に関するレビューです。
スマネンは下右に示すフラーレン(C60)の基本構造を有しており、その名前はサンスクリット語で花を意味するsumanに由来するそうです。リンク先のabst.に蓮の花を用いるセンスに感動しますね。



ふらーれn


フラーレン(赤い部分がスマネンの構造)




すまねn



スマネン(フラーレンで示した赤い部分)



スマネンの最初の合成研究は1990年代にMehtaらによって行われました。
その方法はFVP合成と呼ばれるもので、真空状態で熱かけて力業でなんとか作ろう、みたいな方法でした。
FVP条件でその合成は達成されなかったが、2003年に分子科学研究所の櫻井らにより最初の合成が達成されました。




その方法は、ビシクロヘプタジエンを三量体化して、メタセシスでヘキサヒドロスマネンを合成し、最後にDDQで酸化するというもの。



Scheme 1

Scheme 1. 櫻井らによるスマネンの合成



うまい方法を考えるなー、こういうアイデア素晴らしいです。
三量体化した生成物は syn : anti = 1 : 3 です。
収率良く合成してます。



この合成を契機に、同様の方法で置換基を備えたスマネンの合成や、ベンジル位のsp3炭素がSに置き換わったスマネン(SのスマネンはFVP合成で達成)、sp3炭素をSi(ケイ素)に置き換えたスマネンの合成などに発展する様子が紹介されています。


合成されたスマネン誘導体それぞれについて、ボウルの深さとラセミ化の関係などの結果も掲載されています。


もう少ししっかり紹介したかったのですが、時間的な問題とお酒進み具合の問題から真面目な文章は書けそうにないのでここまで。



去年の自分は、天然物合成の論文しか目を通さないくらいの学生だったけど、最近はこういう分子の合成も楽しめるようになりました。


1996年のノーベル化学賞がフラーレンの発見、2010年のノーベル物理学賞がグラフェンの発見、ということから炭化水素の化学は重要な分野だとわかります。



今後は、このスマネン類が材料としてどのように発展するのかが楽しみですね。
もちろん炭素を他の元素に置き換えた合成や新しい方法も楽しみにしています。
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